結論から言います。筋トレをサボった時期の自分は、確実に伸び悩んでいました。技の反復だけでは超えられない壁が、体操には存在します。
技の練習だけでは埋まらない部分がある
体操を始めたばかりの頃は、とにかく技を覚えることに必死でした。回数をこなせば上達すると信じていたし、実際に小中学生の頃はそれで十分伸びていました。ただ、高校、大学と競技レベルが上がるにつれて、技の反復だけでは頭打ちになる瞬間が増えていきました。
具体的に言うと、着地の安定感、演技後半での姿勢維持、新しい技への挑戦のしやすさ。この3つは、技術練習だけでは思うように改善しませんでした。原因は単純で、体を支える筋力が足りていなかったからです。技のイメージは頭にあっても、それを実現する体の土台がなければ、結局同じ失敗を繰り返すことになります。
筋トレを軽視していた時期の失敗
正直に振り返ると、中学から高校にかけての自分は、筋トレをほぼやっていませんでした。理由は単純で、「筋トレの時間があったら技を1回でも多くやりたい」と思っていたからです。今思えば効率が悪い考え方でした。
この時期、演技の後半になるとフォームが崩れることが多く、審判からの評価も伸び悩んでいました。技自体はできているのに、質が安定しない。この状態が何年も続きました。当時は「経験不足」だと思っていましたが、今振り返ると単純に体力と筋力が足りていなかっただけだと分かります。
筋トレを始めたきっかけ
初めは些細なことでした。
- だらしない身体だと感じた
- 周りは筋肉ムキムキ
- モテたい
大学で筋トレを本格的に取り入れてからの変化
最初はスクワットや懸垂といった基本的なメニューから始めて、徐々に体操特有の動きに近いトレーニングを加えていきました。
変化を実感したのは、始めて3ヶ月ほど経った頃です。演技の後半でもフォームが崩れなくなり、着地の安定感が明らかに上がりました。技自体の完成度は以前とほとんど変わっていないのに、演技全体の評価が上がったのを覚えています。土台が変わると、同じ技でも見え方が全然違うということを、この時初めて実感しました。
筋トレが与えるのは体力だけじゃない
筋トレを続けて感じたのは、体力面以外の効果です。まず、怪我のリスクが明らかに減りました。体操は着地の衝撃が大きい競技なので、それを支える筋力がないと、関節や腰への負担が大きくなります。筋トレで土台を作ることで、怪我をしにくい体に近づいたと感じています。
もう一つはメンタル面です。技の練習は、結果が出るまでに時間がかかることが多く、停滞期にはモチベーションが下がりがちです。一方で筋トレは、扱える重量や回数が素直に伸びていくので、小さな達成感を積み重ねやすい。この積み重ねが、技の停滞期を乗り越える支えになっていました。
これから始める人への具体的な提案
もし今、技の練習ばかりに時間を使っていて筋トレを後回しにしているなら、まずは週2回、自重トレーニングから始めることをおすすめします。スクワット、腕立て伏せ、体幹トレーニングの3種目だけでも十分です。いきなり高強度なメニューを組む必要はありません。大事なのは継続することで、強度を上げるのはその後で構いません。
また、筋トレのメニューは競技特性に合わせて選ぶことも重要です。体操なら、着地の衝撃を支える下半身と、演技中の姿勢を保つ体幹を優先的に鍛えるのが効果的です。闇雲に鍛えるのではなく、自分の競技で何が必要とされているかを考えてメニューを組むことで、無駄なく効果を出すことができます。
16年やってきて思うこと
体操は技術のスポーツだと思われがちですが、実際には技術を支える体力があってこそ、その技術が生きてきます。もっと早い段階で筋トレの重要性に気づいていれば、遠回りせずに済んだ部分は確実にあったと思います。
同じように技の練習ばかりに偏っている選手がいたら、一度立ち止まって筋トレを見直すことをおすすめします。地味な作業に見えて、実は一番土台になる部分です。

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